2017年12月2日土曜日

私がゲームデザイン論を学びたいと思った経緯

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これはゲームデザイン Advent Calendar 2017 の1日目の記事です。公開が遅くなってしまいました。とりとめのない感じで書きます。

私は現在、ゲームデザイン論について調査・研究を行っております。まだ、めぼしい成果は得られていませんが、私がゲームデザイン論を深く学びたいと思った経緯について記事にしようと思いました。同じくゲームデザイン論を学びたいと思った方の何かの参考になればと思います。

私は小学生のころから「ゲームクリエイターになりたい!」と思っていて、RPGツクール2やBASIC(FM-TownsIIのTownsOSに付属していたGearBASIC)を使ってゲームを作り遊んでいました。

それから中学、高校と、VisualBasicやVisualC++を使ってゲーム作りに勤しむようになったのですが、「ゲームを組み立てる技術」は身につけていったものの、肝心の「面白いゲームを考えられる技術」は身につけることが出来ずにいました。

高校卒業後、情報系の大学に入学し、そこでもさらにプログラミング技術を磨いていきますが、やはり「面白いゲームを考えられる技術」は得られません。大学卒業後、新卒で入ったシステム開発会社が半年で倒産し、それを機にゲーム開発会社へプログラマーとして転職し、念願の「ゲーム開発の仕事」に携わることになりました。

仕事では、参画したプロジェクトで開発するゲームのプログラムを作っていましたが、企画職に携わることはほぼ無かったため「面白いゲームを考える技術」を現場で学ぶ機会は得られませんでした。しかし、会社にはベテランのゲームプランナーが居たため、そのベテランのゲームプランナーに相談する機会は得られました。

そこで、そのベテランゲームプランナーに「面白いゲームの企画を考えるノウハウやコツみたいなものってありますか?」と相談したことがあります。そこで得た返答は

「そんなもの無いよ。センスだね」

でした。絶望した!!

ここで言う「センス」は、おそらく自然に身に着けた「感性」や「感覚的な判断基準」を指すものと思います。つまり「面白いゲームを考える技術」は言語化できないということを意味します。

私は「果たして本当にそうなのか?」という疑問を持ちました。そこから、私の「面白いゲームを考える技術」を探す旅が始まりました。

まず、Webのコンテンツからそれらしい情報を集めようとしました。この日本では「ゲームの内容を考える職業」のことを「ゲームプランナー」と呼び、考えたゲームの内容のことを「企画」と呼ぶことが多い印象がありました。なので、調査する際の検索キーワードは必然的に「ゲーム 企画 作り方」というようなものでした。

するとどうでしょう。見つかる情報のほとんどが「ゲームの企画書の書き方」に関するものばかりで、肝心の「面白いゲームの考え方」についての情報がほとんど見つからないではないですか!!!!

これは、あたかも世の中からも「面白いゲームの考え方なんて無いよ。センスだね」と言われているかのようでした。

しかし、実はこのときの調査に使うべきキーワードが間違っていました。細かい経緯は記憶から消えてしまったので若干省略してしまいますが、「企画」ではなく「ゲームデザイン」というキーワードで調査すべきでした。

ついでに書いてしまいますが「デザイン」という言葉は「グラフィックデザイン」を連想されることが多いです。本来「デザイン」という言葉は「設計」に訳され、意味合いは「内容を考えて決めること」であり、「デザイン」という言葉に「グラフィックの」という意味は元々はありません。この「デザインと言えばグラフィックデザイン」という印象は日本語圏での特徴かと思っていましたが、グラフィックデザインに関する書籍『ノンデザイナーズ・デザインブック』の原題が『The Non-Designer's Design Book』であることから、英語圏でも「デザイン」は「グラフィックデザイン」を指す文化があるのかもしれません。

話を戻しますが、私は「ゲームデザイン」というキーワードで調査すべきでした。「ゲームデザイン(game design)」という言葉は英語圏では「ゲームを設計する行為」を指し、つまり「ゲームの内容を考えて決める」という行為を指す言葉として流通しているもので、近年日本語圏においても流通してきており、「ゲームの内容を考えて決める人」という職種を指す言葉としても「ゲームプランナー」でははく「ゲームデザイナー」と呼ばれているケースを多く目にするようになりました。

というわけで、私は「ゲームデザイン(game design)」というキーワードを元に「ゲームの内容を考える技術」について調査をします。そこから「ゲームとは何か?」という話や、「ゲームは何によって構成されているか?」という話、「ゲームから得られる面白みはどのような種類があるか?」という話などを多く得ることができました。

得られた情報の詳細については本記事では説明しませんが(別の機会で書きたいです)、今のところ「ゲームの内容を考える技術」には結びついていません。つまり、現時点で私が得た情報では不足していることになります。これは、すでに語られているゲームデザインに関する主張の多くは「ゲームそのもの」を対象とした分析であり「ゲームの内容を考える」という行為を対象としていないことが原因であると考えています。これについても、また別の機会で書きたいです。

というわけで、私がゲームデザイン論について学びたいと思った経緯と、その他考えを書きました。

ゲームデザイン AdventCalendar 2017 の記事の書き手が今のところ多くないです。ゲーム制作体験談などのゆるい記事も募集していますので、興味のある方はぜひ参加をよろしくお願いします。

2017年11月3日金曜日

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